この薬には、男性ホルモンを受け取る部分(アンドロゲンレセプター)を阻害する作用があることがわかっています。
その作用を利用して、ニキビの原因となる男性ホルモンの働きを抑え、にきびを治療します。
次の項目に当てはまる方は、スピロノラクトンを飲むことができません。
- × 過去にスピロノラクトンに問題のあった方
- × 無尿または急性腎不全の方
- × 高カリウム血症の方
- × アジソン病(副腎不全)の方
- × タクロリムス(商品名:プログラフ)またはミトタン(商品名:オペプリム)または
エプレレノン(商品名:セララ)を投与されている方 - × 心疾患や動脈硬化症のある方
- × 腎障害のある方
- × 減塩療法をされている方
- × 肝障害・肝腫瘍の方
- × 妊娠中・授乳中の方
他のお薬やサプリメントをご使用の方は、私たちに伝えてください。
他の医療機関でお薬を処方される場合や、薬局でお薬やサプリメントを購入されるときは、その医療機関や薬局の医師や薬剤師に、スピロノラクトンを飲んでいることをお伝えください。
お薬の飲み方
- お薬を開始するときの症状により、1日量100mg(朝1錠・夕1錠)か、150mg(朝2錠・夕1錠)で開始します。新しくニキビができなくなって4週間程度したら、お薬を減量していきます。飲み始めてから、減量できるまでの期間は、約2~3ヶ月です。逆に、1ヶ月経過してもよくならないときは、最大200mg(朝2錠・夕1錠)まで増量します。
- ※ 高血圧症等の治療に服用するときと、量も服用の仕方も違います。
- 4週間程度、新しくニキビができないことを確認できたら、1日量を{200mg(朝2錠・夕2錠)→}150mg(朝2錠・夕1錠)→100mg(朝1錠・夕1錠)→50mg(朝1錠のみ)と、1ヶ月ごとに減量していきます。
飲み忘れた場合の対応
気づいた時点で、できるだけ早く飲んでください。
ただし、食後1時間以上超過しているときは、その分は飲まずに、次の服用時間から1回分を飲んでください。
絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
服用中に気をつけなければならないこと
- 不整脈・胸痛・全身倦怠感・脱力[電解質異常]、尿量減少・手足や顔のむくみ・頭痛[急性腎不全]などの症状が出現したら使用を中止し、受診してください。
- 血圧が下がり、めまい・ふらつき等が現れることがありますので、車の運転や高い所での作業、危険を伴う機械の操作等には十分注意してください。
- 2ヶ月以上、無月経が続いたら、服用を中止するか、生理が来るように、エストロゲン・プロゲステロン注射を使います。注射後、3,4日から2週間で生理が来ます。
考えられる副作用
- 一般的な副作用
- 乳房痛、低血圧、頻尿、生理不順、不正性器出血、うつなど
- ※ 無月経や不正性器出血には、希望により、エストロゲン・プロゲステロン注射で対応することがあります。
- 重大な副作用
- 電解質異常(高カリウム血症・低ナトリウム血症・代謝性アシドーシス等)
⇒【症状】不整脈・胸痛・全身倦怠感・脱力・吐き気など
急性腎不全
⇒【症状】尿量減少・手足や顔のむくみ・頭痛など - 皮膚科的な副作用
- 肝斑、多毛、発疹など