低用量ピル

低用量ピル(商品名:マーベロン)

ニキビの原因となる黄体ホルモンや、卵巣・副腎由来の男性ホルモンを抑える働きがあります。
低用量ピルは、特に、黄体ホルモンの働きを抑制します。
図にすると、以下のようになります。

マーベロンの作用

低用量ピルのうち、私たちのところではマーベロンというお薬を使います。
マーベロンは、他の低用量ピルと比べ、ネガティブフィードバック(本来の作用と180度正反対の作用が出ること、この場合は、ニキビ治療薬なのにニキビがひどくなること)が非常に少ないのです。
男性ホルモンは、血中では、
男性ホルモン=テストステロン+遊離テストステロン性ホルモン結合蛋白
という形で存在します。
男性ホルモンとして効力を発揮するのは、
テストステロン+遊離テストステロン
の部分のみです。
マーベロンは、テストステロン+遊離テストステロンを減少させ、性ホルモン結合蛋白を上昇させるので、ネガティブフィードバックが起こることがほとんどなく、男性ホルモン作用を抑制し、ニキビを治します。

以下の項目に当てはまる方は、低用量ピルを飲むことができません。

  • × 過去に低用量ピルに問題のあった方
  • × エストロゲン依存性腫瘍(乳癌・子宮体癌・子宮筋腫)、子宮頸癌の方、あるいは、疑いのある方
  • × 診断の確定していない異常性器出血のある方
  • × 血栓性静脈炎、肺塞栓症、脳血管障害、冠動脈疾患の方、あるいは、過去にこれらの病気になった方
  • × 35歳以上の喫煙者
  • × 前兆(視界にチカチカした光が現れ、この光が拡大していくにつれギザギザした光となり
    中心が見えにくくなるなどの視野の異常)を伴う片頭痛のある方
  • × 肺高血圧症、心臓弁膜症の方、あるいは、過去にこれらの病気になった方
  • × 糖尿病の方
  • × 血栓ができやすい体質の方
  • × 抗リン脂質抗体症候群の方
  • × 手術前4週以内、術後2週以内、産後4週以内の方、長い間安静状態の方
  • × 肝障害・肝腫瘍の方
  • × 脂質代謝異常のある方
  • × 高血圧の方
  • × 耳硬化症の方
  • × 妊娠中に黄疸、持続的な痒み、ヘルペスのあった方
  • × 妊娠中・授乳中の方

また、以下の項目に当てはまる方は、低用量ピルの内服に慎重を要します。

  • △ 40歳以上の方
  • △ 乳房にシコリのある方、血縁で乳癌になった人がいる方、
  • △ 35歳未満の喫煙者
  • △ 前兆のない片頭痛のある方
  • △ 肥満の方
  • △ 血縁に血栓症になった人がいる方、血栓ができやすい体質の方
  • △ ポルフィリン症の方
  • △ てんかんのある方
  • △ テタニー(主に手足の筋肉が部分的に強いけいれんを起こし、肘や膝が曲がったまま動かなくなる状態をいう)のある方

他のお薬やサプリメントをご使用の方は、お伝えください。
他の医療機関でお薬を処方される場合や、薬局でお薬やサプリメントを購入されるときは、その医療機関や薬局の医師や薬剤師に、低用量ピルを飲んでいることをお伝えください。

お薬の飲み方

お薬

  • 月経の第1日目から、毎日1日1錠を一定の時刻に28日間(最初に白い錠剤を最上列左端から矢印の方向に順に取り出して21日間、引き続き緑色の錠剤を7日間)、お飲みください。
  • 緑色の錠剤を飲み終わった翌日から、月経が終わっていても続いていても、引き続き白い錠剤を飲み始め、同様の方法で、ニキビがよくなるまで、繰り返し飲みます。

飲み忘れた場合の対応

【白色の錠剤の飲み忘れが1日の場合】

気づいた時点で飲み忘れた1錠を直ちに飲み、さらにその日の分も通常通りに飲んでください。
すなわち、その日は2錠飲むことになります。

【2日以上連続して白色の錠剤を飲み忘れた場合】

避妊目的も兼ねて飲まれる方は、飲み忘れた時点で、飲むのを止めて、次の月経を待って新しいシートから再び飲み始めてください。
なお、飲み忘れによって妊娠する可能性が高くなるので、その周期は他の避妊法を使用してください。
ただし、避妊目的を兼ねていない方は、飲み忘れた錠剤はシートに残しておき、続きから、通常通りに飲んでください。通常分を飲み終えたら、残ったものを後で飲まず、新しいシートから飲み始めてください。

【緑色の錠剤を飲み忘れた場合】

飲み忘れた分を服用せずに以降の錠剤を通常通り飲んでください。

服用中に気をつけなければならないこと

  • ふくらはぎの痛み・むくみ・突然の息切れ、鋭い胸の痛み、激しい頭痛、目のかすみ、身体を動かせなくなったとき、顕著な血圧上昇等の症状が出現したら使用を中止し、ただちに救急病院に受診してください。
  • 服用中は禁煙してください。
  • 服用後に不正性器出血が起こることがありますが、継続しているとなくなります。ただし、長期間にわたって不正性器出血が続く場合は、医師に相談してください。
  • 2周期連続して月経が来なかった場合は妊娠している可能性がありますので、直ちに産婦人科を受診してください。

考えられる副作用

一般的な副作用
吐き気・嘔吐、乳房の張り、頭痛、不正性器出血など
飲み始めに現れることが多く、通常は飲み続けることで症状消失の可能性が高いです。
重大な副作用
血栓症(ふくらはぎの痛み・むくみ、手足のしびれ、鋭い胸痛、突然の息切れ、押しつぶされるような胸の痛み、激しい頭痛、めまい、失神、目のかすみ舌のもつれなど。服用をすぐに中止し、ただちに救急病院を受診してください。)
子宮頸癌(リスクが増加すると言われています。念のため、定期的な検診をおすすめいたします。)
乳癌(リスク増加はないとされていますが、ある調査では増加と報告されています。)
皮膚科的な副作用
肝斑、ニキビ、発疹など

ニキビの治療

  1. ニキビの治療について

    当クリニックで受診できるニキビ治療の一覧になります。

  2. ケミカルピーリング

    ケミカルピーリングとは、グリコール酸やサリチル酸といった酸を塗ることにより、皮膚の表面にある角質というものを化学的に…

  3. グリコール酸ピーリング

    グリコール酸によるケミカルピーリングが、世間では一般的に“ケミカルピーリング”と呼ばれているものです。

  4. サリチル酸マクロゴールピーリング

    ピリピリ感はほとんどないのに、皮膚の角層をしっかり溶かして

  5. トレチノイン

    トレチノイン(オールトランスレチノイン酸)とはビタミンA(レチノール)の誘導体で、生理活性はビタミンAの約50-100倍であ…

  6. TCAピーリング

    TCAとは、トリクロロ酢酸のことで、水に極めて溶けやすい強酸性の物質で、強い腐食性があります。 TCAを用いて、…

  7. LED治療

    以前より、ブルーライト(405~420nm)はニキビ治療に応用されていました。アクネ桿菌に対する殺菌作用があるためです。しかし、皮…

  8. イオン導入

    皮膚は、外敵の侵入から体の内側を守るバリヤの働きをしています。 お肌に良い化粧品を塗っても、ほとんど吸収されません。 水溶化さ…

  9. ホルモン療法

    ニキビの原因として、ホルモンが関係していることが考えられます。 ホルモンの部分を治療するには、副作用やネガティブフィードバック(…

  10. 低用量ピル

    ニキビの原因となる黄体ホルモンや、卵巣・副腎由来の男性ホルモンを抑える働きがあります。 低用量ピルは、特に、黄体…

  11. スピロノラクトン(アルダクトンA)

    アルダクトンAは…

  12. 保険診療

    抗生物質 効けば、圧倒的に速やかに効きます。

  13. その他の方法

    体の内側のコンディションを整えるのもニキビができにくくさせる重要な要素と私たちは考えております。 そうすることで、活性酸素が生じ…